約 398,996 件
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/338.html
※地霊殿ネタバレアリ注意 ※下ネタ注意 ※ 過去作の設定流用してます 「「ゆっくりしていってね!」」 「・・・・・・・・・・・・・」 僕、森近 霖之助は少し困っている。 仕事の合間に少し外に出ていて、店の中に返ってみたら得体の知れない生き物が二匹いる。 得体の知れないって言うのは少し語弊があるかもしれない。 なぜならその二匹は僕の知人の博麗霊夢と霧雨魔理沙と似た特徴を持っていた。 幻想郷の少女達の特徴を持つこの子達は『ゆっくり』と呼ばれている。 「ゆっくりしていってね!」という言葉を投げかけてくる生きた饅頭だ。 目の前の二匹はゆっくりれいむとゆっくりまりさの一組だ。 「君達はここで何をしているのかな?」 「「ゆっくりしてるよ!」」 「ここは僕の店なんだけどね・・・」 「「おにいさん!ゆっくりしていってね!」」 「いや、だから・・・・・・」 「「ゆっくりしていってね!」」 「・・・・・・・・・・・・・・・・」 どうするべきかと少し悩む。つまみ出すか、ほうっておくか。 今のところこの子達はここにいるだけで特に問題は起こしていない。 まぁ、本人に比べればましか。特に魔理沙ときたら人の店から持っていくだけ持っていって、 御代はいまだに払っていない。たぶん彼女は死ぬまで払わないだろう。 それに比べたらゆっくり達はその辺りに転がっているだけ。無害にも等しい。 ちょっとした置物のようにしていればいいか。 勝手に人の家に入ってきた訳のわからない生き物をつまみ出さないあたり我ながら甘い。 だから魔理沙に付け込まれるんだろうな。 「君達に少し言っておくよ」 「「ゆ?」」 「お店が終わるまではここにいていいけど、時間になったら帰るんだよ。」 「「ゆっくりできるね!」」 ゆっくり達は僕に眩いばかりの笑顔でお礼を言ってくる。 「「ゆっくりさせてくれてありがとう!」」 あぁ、彼女達がこの二匹くらい素直だったら僕の苦労も減るんだろうなぁ。 なんでモデルの方が問題のある正確をしているのだろう。 でも、一応釘はさす。そこはしっかりとしないといけない。 「あくまでもこの場を貸すだけだからね。邪魔をしたり、店のものを持って行ったら放り出すよ。」 「「ゆっ!」」 良い返事だなぁ。これも彼女達が絶対にすることがないことだ。 結局ゆっくり達は僕の店の中でじっとしているか、たまに訳のわからないことを口走るだけで、 店の中はいつもと変わらない。ただ、今日はお客さんが全く来ない。 まるでゆっくりという奇妙なお客さんが来たこととバランスをとるかのように、何も起こらない。 持ち込んだ本を読破してしまった僕は少し暇になってしまった。 ゆっくり達は相変わらず床の上に転がっている。 「ゆっ!」 かと思ったら、二匹がいきなり飛び跳ねると、僕の方を向いてきた。 ただ事ではない雰囲気、一体どうしたというのだろう? 「「ゆっくりできたからおれいするよ!」」 ゆっくり達はぴょこぴょこと近づいてくる。 「「おにいさん!」」 「どうしたんだい?」 「「おさらある?」」 「お皿ねぇ、ちょっと今はないかな。何でお皿が必要なのかな?」 「「おれいするよ!」」 お礼といわれても、この店の中にお皿や食器はない。 売り物のお皿やお椀は先日魔理沙が持っていったからだ。 この間の地震で食器が全部壊れたからだと去り際に言っていた。 僕自身の分はどうかと言うと、今日はお昼を外で食べてきたからない。 「ごめん、今切らしているんだ。」 「「ゆっくりできないね!」」 ゆっくり達は目を伏せて寂しそうな顔をした。 何故か悪いことをしてしまった気になってしまい、ちょっと心が痛む。 お皿があったら何をする気だったんだろう? そう聞こうとすると 「「ゆっ!ゆっ!」」 いきなりゆっくり達二匹がはっとした顔になって、ほほをくっつけあった。 「「す~りす~り、ゆっくりのほっぺたきもちいいね~♪」」 一体どうしたのだろう?僕がいぶかしんでいると、いきなりゆっくり達は僕に向かって話しかけてきた。 「「おにいさん!」」 「ど、どうしたんだい?」 「「れいむとまりさのあいだにはさまっていいよ」」 「!?」 「「ゆっくりさせてくれたおれいだよ!」」 ああ、なるほどね。ゆっくり達なりのお礼ってことか。 人間で言うところの握手や抱擁に当たるのかもしれない。 そういえばゆっくりの頬って柔らかそうだな。ゆっくり達は饅頭でできているって言われているけど、 目の前の二匹の頬はぽよぽよと弾力があり、お互いの頬に当たるたびに餅のように形を変えている。 「ちょっと失礼・・・・」 ゆっくりれいむの頬を少しつまんでみる。 「うわ・・・・・・これは・・・・・・」 柔らかい・・・・・。しかもただ柔らかいだけじゃない・・・・。柔らかさの中に程よい弾力があり、 ほんのりと温かい。擦るように撫でてみるとそのすべすべと滑らかな手触りに驚く。 子供の頬の感触ってこんなものだったような気がする・・・。 人間からしてみても自分の頬を見ず知らずの相手に無防備にさらすことはない。 なるほど、この子達なりの信頼の証って言うことか。 「「さぁ、どうぞ!」」 「じゃあ、お言葉に甘えて」 柔らかそうで気持ちよさそうだな。そういえば魔理沙も子供の頃は素直で可愛かったな。 ああ、子供のままでいてくれたらどれだけよかったか・・・・。 よし、せっかくだからたっぷり挟んで気持ちよくさせてもらうとしようかな。 「お邪魔します・・・・・・え?」 「・・・・・・・・・・・・・・あ」 いきなりお客さんがやってきた。はじめて見る顔の子だ。 僕は二匹の頭をそれぞれ掴んで固まっていた。 それだけなのに彼女は顔を真っ青にして、怯えるように後ずさりしている。 唐突過ぎる。 「あの・・・・・挟むって・・・・・・・柔らかそうで気持ちよさそうだって・・・・・・・ 子供のままが一番いいって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「どうかしたのかい?」 僕の言葉が聞こえていないかのように、僕の姿が見えないかのようにぶつぶつと何かつぶやいている。 何かおかしいことをしたかな?僕はただこの子達からお礼をもらおうとしていただけなのに。 「お礼ですって・・・・・・・・。お礼と評して何も知らないこの子達になんてことを・・・・・・」 なんで目の前の女の子はゆっくり達からお礼をもらうってことがわかったんだろう。 そういえばはじめてみる顔の子だな。 そういえばこの子の着ている服って似たものが前に外の世界から流れて来たことがある。 あれだ、幼稚園児だっけ?外の世界で幼い子供が服に似ているな。 この子もちょっと子供っぽくって可愛いな。 「ひっ!今度は私まで!」 「?」 もう彼女は僕の方を見ていない。ゆっくり立ちの方に尋ねるような目を向けている。 ゆっくり達に一体何をする気だったのかと、目で訴えていた。 それを察したのか、ゆっくり達は目の前の少女に答える。 「「おにいさんのだいじなところをはさむよ!!」」 それが引き金だった。 「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! 獣姦魔ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 「ちょっと待ちなさい!いったいどうしたんだい!」 何事かと思って僕は少女に近づいて手を伸ばす、けれども少女は脱兎の如く逃げ出す。 「やっぱり地上怖いぃ!おうちかえるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」 そしてあっという間に僕から離れると、遠くに飛んでいってしまった。 「待って・・・・・・行っちゃった。」 一体どうしたんだろう。何か悪いことをしたのかな? 「「ゆっくりしていってね!」」 「ゆっくりしていってね!」 そう思っていると、また新しい客が来た。ゆっくり達が歓迎しているようだ。 客は博麗神社の巫女博麗霊夢、彼女と一緒に暮らしているゆっくりれいむ、天狗の新聞記者の射命丸文だ。 霊夢は僕の事を刺すような目で睨んでいる。隣の射命丸はうきうきとした顔で僕の事を見ている。 一見相反しているが、二人に共通しているのは僕から距離を置いているということだ。 そんな二人を霊夢に抱えられているゆっくりれいむはきょとんとした顔でみている。 「霖之助さんがまさかそんな人だったなんて・・・・」 「「はい、清く正しい射命丸です。店主も人に言えない趣味を持っていたのですねぇ。」 二人の言っていることがわからない。一体何が? 得体の知れない焦燥感に襲われていると、射命丸が事情を説明してきた。 「地下にあるといわれる地霊殿。その主に異変を起こされたお詫びとして、 私達の知人が普段何を考えているのか調べていただいているのです。良いネタができそうですし。」 「私は反対したんだけどね。けど、今になってよかったって思うわ。霖之助さんがそんな人だってわかったから。」 霊夢の抱えているゆっくりれいむが霊夢のただごとではない雰囲気を察して霊夢に尋ねる。 「れ~む、どうしたの?おに~さんといっしょにゆっくりしないの?」 霊夢はぴしゃりとゆっくり霊夢に声をかける。 「れいむ、よく聞きなさい。あのお兄さんはゆっくりできない人よ。絶対に近づいちゃ駄目。」 まるで幼女に対して変質者から離れろといっているような様子だ。 冷や汗がたらりと垂れる。 何か取り返しの付かないことをしてしまった気がする。 じ、事情を聞かないと・・・。 「・・・・・・・・・な・・・・・・・・・何を言っているんだい?」 声が裏返ってしまった。情けない。だけど声が出るだけましだったのかもしれない。 射命丸が説明された後、僕は文字通り声を失った。 「彼女、古明地さとりはあらゆる生き物の心を読めます。」 「!?」 霊夢が続く。 「つまり、霖之助さんの歪んだ欲望に耐えられなくなって彼女は逃げ出したのよ。彼女って動物がすごく好きみたいなの。 そんな動物に対して卑猥な考えを持った人には近づきたくもないでしょうね。」 心が読める 心が読める こころがよめる ぼくってかのじょにあったときなにをかんがえていたっけ? そうだ、ゆっくりたちにはさんでもらいたいっておもってたんだ こどもってかわいいなっておもってたんだ やべぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!! つまり彼女に何を挟むのかを誤解されたってことだ! 思わず何を挟むのかまで考えずに掴んでいた。殆ど本能のようなものだ。 僕はただゆっくり立ちの間に自分の頬をはさんでもらおうとしていただけなのに、 彼女はちょっとしたら別のとんでもないところをはさんでもらおうとしているように 誤解したのかもしれない! すぐに誤解を解かないとゆっくりに欲情した男として社会的に抹殺されてしまう! 「ちょっとまて!違う!誤解だ!僕はただ」 「言い訳なんて聞きたくないわ。」 「すいませんねぇ、新聞記者をやっている分人の二面性には慣れているとはいえ、まさかここまでとは思わなかったです。」 霊夢の圧倒的な迫力の前に言葉を失う。 射命丸が続く。その手にはメモ。一心不乱に何かを書いている。 「私は人の趣味にとやかく言うつもりはないけど、二度と私に近づかないで。私はもう絶対にここには来ないから。 あと、もしうちの子に手を出したら殺すわよ。」 霊夢からの死刑宣告。射命丸が追い討ちをかける。死んだ後に地獄に叩き落すように。 「良いネタをありがとうございました。お礼に私の新聞には先ほどのやりとりを一語一句正確に載せますね。 途中で私の主観も入りますが、できる限り面白くなるようにします。」 「僕の話を聞いてくれ!話せばわかる!話せば」 「変態と話すことなんて何もないわ。さよなら。」「ゆっ!」 「心配要りません!誰もが見るような素晴らしい新聞にします!それでは別件が入っているので失礼します!」 霊夢はゆっくりれいむをかかえて逃げるように、射命丸は次のネタを求めて僕の言葉を聴かずに去っていった。 後に残ったのは二匹のゆっくりのみ。 でも、二匹は帰り支度をしているみたいだ。 ぺこりとおじぎをするように体を傾けると、僕の店を後にする。 「「ゆっくりさせてくれてありがとう!」」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・」 そして誰もいなくなった店で一人たたずむ。 ・・・・・・・・・・・・・もうやだ、ぼくもおうちかえる。 6スレ …ッッ!!(青年笑い堪え中…) 写命丸に弁明文の手紙出せば…って無駄か? さとりに本心見て貰えb…絶対に会いたくないって断られる罠( ∀`;) どう考えてももう香林はゆっくり出来そうにないのがヒドすぐるww -- 名無しさん (2008-12-09 15 09 17) 悪魔やッ!このゆっくり達は可愛い顔した悪魔やぁ! -- 名無しさん (2010-10-08 21 36 27) こーりん・・・悲劇や・・・ -- 名無しさん (2010-11-25 17 34 29) こーりん虐めスレww -- ちぇんと(ry 飼いたい (2012-03-29 20 11 42) wwwwwwww -- 愛で好きの人 (2012-12-06 16 22 59) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/dngtag2/pages/137.html
お題:口プロレス ~トーナメント表作成場にて~ ## ふ~む、なかなか良いダイス目がでましたね @@ どどど、どういう事ですか? ## っはっはっは、理想的な展開じゃないか、君は本当にダイス運がいいねぇ @@ 何を言っているんです!?残りはあの古参4天王しか残っていないんですよ? ## だから貴様はいつまで経っても@@なのだよ、よ~くお茶ピーナッツとやらのデッキを見てみるんだね @@ っあ!!よ、弱い・・・こ、これは四天王の中でも最弱・・・ ## そう、つまり奴らは古参プレイヤー共の面汚し役というわけなのだよ @@ なるほど!しかも彼らはそこそこに良いキャラを持っている! ## やっと分かったかね、凡百の雑魚どもを叩いても得られる物など何もないのだよ @@ さすがは##様!アンティまで考えての事だったのですか!! ## そしてトーナメント表をよ~く見てみたまえ @@ 次は きくらげ vs ソウルキャッチャーズ を読めの勝者とですが・・・ ## だから貴様はいつまで経っても@@なのだよ、この枠で行けばアンティが多く発生しているのが分からんのかね @@ ああ!なるほど!不戦勝組と戦う端の位置は準決勝時点でアンティを行っていないチームが含まれますね! ## 我々は生贄としてデッキが強化されている きくらげ or ソウルキャッチャーズを読め からアンティをできるのだよ @@ こ、これは私たちが優勝するために仕組まれたかのような好条件!! ## いったでしょう、君は本当にダイス運がいいねぇ、大宇宙の意志を信じざるを得なくなってしまったよ @@ じゃ、ここに入れますね!!「エ~ット、ミンナ強イケド~、アエテ選ブナラ~Gカナ~?」「ウワ~4強シカ残ッテナイトカ、マジキツイッスワ~」
https://w.atwiki.jp/jichoudg/pages/131.html
■キャラクター名:地球防衛軍 木下京介 ■キャラクターの性別:女性 ■学年:その他 ■所持武器:アサルトライフル ■攻撃:1 ■防御:14 ■体力:7 ■精神:5 ■FS:3 ■FS名:子供の数 ■特殊能力名:お前らどこで戦ってんの? ■特殊能力内容 マップ全体敵味方問わず精神-1 どこをどう探しても戦ってる姿の見えない奴の断末魔が聞えて、精神-1。 男の悲鳴と女の悲鳴の2種類あるが、それぞれ毎回同じ奴の声なので、 これ実は死ぬ死ぬ詐欺なんじゃないかと思うけど、それはそれで気分悪い。 ■発動率 80% ■1ターン目リスク 1ターン目使用不可 ■キャラクター説明 コスプレ魔人。カイキスクとか、ノイトラとか男性キャラのコスプレをすることが多いけど、女性。もう結構な年。子供あり。 エステ誌の誇大広告を鵜呑みにして魔人改造手術を受けるあたり、頭の方はかなり残念。 地球防衛軍のコスプレをしている木下のバチモンという何なのか良く分からないコスプレに挑戦した結果、案の定良く分からないことになった。
https://w.atwiki.jp/qvarie/pages/492.html
【アニメ・漫画・ゲーム関連コスプレ系バラエティヒーロー】カテゴリです。 ここでは、ゲーム雑誌及びホビー雑誌における実写バラエティヒーローを取り上げます。 ★ファミコン通信→週刊ファミ通(アスキー→エンターブレイン) ※TVゲーム専門誌。 他にも、編集部が扮するヒーローに『仕事せん隊シレンジャー』(*1)がいるが、実写の姿を見せていない。 ●究極戦隊ヤリコマンダーV 1999年9月24日号の『やり込み特集』でデビューした戦隊バラエティヒーロー。 さらに、影山ヒロノブさんが歌う主題歌CDも制作された。これは非売品であったが、特撮ヒーロー風プロモーションビデオが制作された。 PSレッド(斎藤モゲ) 64ブルー(フランソワ林) NGブラック(カエル大宮) DCイエロー(ガッチュー大竹) 2代目DCイエロー(レオナ海老原) GBピンク(モリガン長田) ○○シルバー(炎転太郎) 新機種が出る度に名称が変わる追加メンバー。 ●ヤリコミオー(ウワ~マン) ヤリコマンダーVの巨大ロボ。変身時間は1時間かかるらしい。 ★ゲームラボ(三才ブックス) ※マニアックなゲーム雑誌。 ●ゲームラボマン(不明) 雑誌名をもじった『芸夢羅菩』と書かれたキャップにヒゲをはやしたマイトガイ。ライターが正体らしい。 前身のゲーラボマンをはじめ、似た姿で別名を名乗っているキャラも存在する。 イラストバージョンもあるが、元々は実写。 ★雑誌名不明(1983年頃 出版社不明) ▼サソリジーグ(不明) ホビー雑誌で展開された架空のヒーロー(名前失念)の敵怪人。 怪人は○○魔人を名乗り〈バーン, ジーグ, ロード〉の三階級を持つ。 サソリジーグは第一号怪人であったが敗れ去った。 以後ホビー誌が4号ほどで廃刊になるまで様々なプロットが示された (フクスケバーン、カンフーロードなどの名前が挙げられたが名称のみだった)。
https://w.atwiki.jp/poke_ss/pages/1761.html
20ページ目 (お、終わったの……?) わたしは砕けたミルホッグに目を向け、次に男に目を向ける。男はガクガクと膝を震わせ、信じられないとでも言いたげにわたしを見つめる。そして悲鳴をあげ、街の方へ逃げ出した。 「あ、待って!!」 わたしもエンブオーをボールに戻し、駆け出そうとする。だがその時、ミルホッグが振り回していた剣が独断で浮遊し、男に向かって飛び出した。 十秒もしないうちに男の悲鳴が響き渡る。 「今度はなんなの!?」 わたしはすぐさま駆け出し、その様子を確認することにした。 わたしが目にしたのは剣で腹を貫かれた男の死体。そしてそれに目も向けない住民たちの姿だった。 「な、な、な」 わたしは狼狽し、後ずさる。そんなわたしに住民は奇異の向けた。 (なんなの? ここ!? なんかおかしいよ!!) わたしは込み上げる吐き気と涙を押さえ、サンヨウシティから逃げだした。 次へ トップへ
https://w.atwiki.jp/for_orpheus/pages/16.html
始まりは、一滴の雫だったのさ。 聖杯───凝縮された魔力の塊、無属性の力の奔流。手にした者の心を鏡に写して投影する、砂上の楼閣。 あらゆるの望みを叶える願望器、などと聞こえだけは仰々しいが、なんのことはない。つまるところは、ただの魔力の集積体だ。 本来かかる時間と手間をショートカットする小箱。贋作の、そのまた未完成の小さな一欠片に過ぎん。 過程なき成果を求めて破綻する、当然の末路ってやつだ。現代でも流行ってるんだろ? ファスト化ってやつ。情報ばっかり食ってて、胃にちっとも収まってない。 まあ、ともかく。それが誰かの手に渡ったのなら、まだよかった。 それは持ち主の願う世界だろう。 持ち主の秘めたる願いを、足りずとも叶えようとするだろう。 だが所詮は想像力だけで形作られた、実のない霧のようなもの。 奇跡は期間限定で、一夜明ければ夢は覚める。魔力の不足と手段の破綻で、果実は爛熟の前に枯れて落ちて潰れる。 本来ならばそれで終わるはずだった。 特異点も生まず、剪定の憂き目にも遭わない。世界も、願いも、無念すらも朝露と消えるだけの、知られざる話になるはずだった。 雫の落ちた場所が〝そこ〟でなかったのなら、な。 天国、地獄、ヴァルハラ、タルタロス……シバルバー───ミクトラン。 国や信仰だけ呼び名は数あるが、その本質は変わらん。 肉体が滅びた魂の、死者の行き着く、生涯の後の世界。そういう意味合いの地と思っておけ。 昔はともかく、今となっては幻想の概念だ。穴を掘れば出てくるわけもない、形而上でしか語られる事のない、それでも在ると信仰されてきた事で道が繋がれた世界の裏側。 だがその現世と冥界の狭間の、道とでもいうべき座標に、聖杯の雫が漂着した偶然が、以上の前提を覆した。 極小とはいえ、願望機の素養を備える欠片。異質な重量は道に窪みを生ませ、へこみには彷徨う霊が流れ込み、逃げ出すこともできず密集する吹き溜まりを作り出した。 溜まりに溜まった彷徨える霊魂は、どうなるか。 記憶も自我も溶けた霊がなおも抱える思い、単純で、そして切実な願いにも似た『最期の叫び』。 未練といった想念といえば、だいたいの指向性で縛られる。 『生きたい』。 『死にたくない』。 『生き返りたい』。 死を恐れる心をオレは嫌うが、否定はせん。 恐れを知らず戦う勇敢さは戦士の条件だが、死を恐れるからこそ己を奮い立たせて試練に挑むのも戦士の性だ。 宇宙の真理が解き明かされ、そこに人の生存が記されていないと知っても、奴らは構わず奈落の壁に爪を立てて昇ろうとするのだろう。その徒労は嗤いはしない。 時間の概念も不確かな領域で幾星霜。増え続ける死霊と魔力はやがて杯を満たし、死出を遡るための坂道を造り出し、望まれた機能を果たそうとした。 そうして、この世界は生まれた。 いかなる神話にも組み込まれていない、小さな、新しい冥界というわけだ。 だが悲しいかな、死者に願いは摑めない。 結果を変えられるのは、今を生きる者に限られた権利だ。 霞の如く茫洋な霊の手では、杯に手を伸ばしてもすり抜けるばかり。 幾ら数が増えども、源泉の願いと魔力を嵩増しするだけで、新造された冥界を漂うだけだ。 だというのに、だ。既に満杯になった器は、それでもと受諾した願いを果たさんとした。 あくまで無私に。空回りする結果になった霊への憐憫は微塵もなく、ただただ機械的に。目的を果たすため。 天を創り、地を創り、街を創り、民を創った。 冥界の主にはありがちなクソ真面目さだが………機械はどこまでいっても機械だな。 人の心を解さず、魂を支配するどころか逆に従わされる冥界神などお笑い草だ。 どれほど残酷でも冷血でも、死を司る神は厳粛に命を視て、各々の結論を出さなければならない。そうでなくては、冥界に秩序は訪れない。 だからこんな、生きたいという願いを叶えんが為に、願いを叶え得る生者を死の根元まで引きずり下ろして競わせるなんていう、みっともない歪みを生じさせちまう。 さて。では、ルール説明といこう。 冥奥領域───其処がこの街の名だ。ま、オレが勝手につけたんだがね。 二十一世紀初頭の日本、そこの首都を模した街。死者の記憶をかき集めた、はりぼての家と残骸の住民。 あ? 日本の冥界でもないのになんで東京なのかって? いいじゃねえか東京。オレは好きだぜ。精緻で猥雑で、常に文明の熱で満ちて燃え上がっている。戦争の火種がそこかしこに燻ってる証拠だ。 なにより高層建築が多い。アレはいい。一斉になぎ倒されてブッ壊される瞬間の爽快さったらない。 オレも含めて東京で騒ぎを起こそうとするヤツの理由は、あの電子回路めいた細かさのシティの中心を、ひと思いに更地にするのが気持ちいいからだと思うワケ。 だいいち、外観なんて些細な話だ。この街の機能は領域───内と外を分ける境界なんだからな。 領域の外、つまり都外はとうに冥界と化している。 いや、『領域の内のみが冥界でなくなっている』か? 当然だが、冥界は死者のための世界だ。地上から落ちてきた生者へのセーフティなぞ、始めから用意されてない。墓荒らしと見做され殺されても文句は言えん。 水も空気も、生きている命が口に入れても受け付けない。 冥界の食物を食べた者は地上に帰れない伝承は各地にあるが、まさにそれだな。 生命が常に消費している、死の危険に遭わない幸運。 死が満ちた冥界には必要のない、生存の為に必要な幸運。これを運命力を呼ぶ。 ようは酸素と思え。領域を出るのは海を素潜りするのと同じだ。短時間なら潜行できるし帰ってこれるが、潜る時間が長いほど呼吸が苦しくなり、再び潜れる体調に戻るまで時間がかかる。 生者が冥界に身を置けば、生命活動の信号と、この運命力が低下していく。 回復の見込みがないほど失い、完全に消えたなら……そこから先は言うまでもないだろ? 誰と戦わず殺されることもなく、プレイヤーは不戦敗なんてシケた結果が待っている。 復活を夢見る死霊や、敗れた英霊の残滓が徘徊して襲いかかってくるなんてのは脅威としちゃ序の口ってワケだ。 別に脱出ルートがあるわけでもないんだから、近づく理由もない、外に出なければ危険はないだろ、と思ったな? このあたりの仕組みは中々どうしてよく出来ていてな。嫌でも外に気をつけなくちゃならないタネがあるのさ。 領域の範囲は東京全土と言っただろ? アレ、実は現時点での話でね。脱落者が出ると縮んでいくんだ。 葬者ひとりにつき地区ひとつってとこか。このペースなら……そうだな、一月も経たんうちに区外は切り捨てられるだろう。 マスターの数が減って会場が手広になる時の、後半戦用のルールだろう。切り詰めて安全地帯が減れば接触の機会もおのずと増える。 海に浮かぶ孤島をイメージしろ。 他の島は一点も見当たらず、脱出の舟もない。 自給自足できるだけの資源はあるが、全員分にはとても足りないので遠からず奪い合うしかない。 さらに時と共に潮位が上がっていき、満潮になる頃には島全体が沈んでしまう。 救助の舟がやって来るのは丁度満潮の時期。足場は1人がギリギリ息をできるだけのスペースしか残されていない。 爆弾が敷き詰められた危険地帯と、時を経るごとに削られていく安全地帯。このニ要素で舞台会場は出来ている。 単純な椅子取りゲームさ、分かりやすいだろ? 主催者もおらず、誰が考えついたでもないのに、こうも事細かく設定されてるとはね。 指向性はあるとはいえ自然の淘汰でここまでなりはしない。どっか他所のトコから引っ張ってきたのかね? いや、オレじゃねえよ。オレならこんなぬるいルール設定するわけないだろ。 より苛烈に、よりフェアに回るよう盤面を整える。結果は振ったダイス次第ってな。 今回のオレはあくまでプレイヤー側だ。ルールに物申しても勝手に書き換えるほどの越権はせん。文句を言うにも家主は不在だ。 無法の国で、無法なりにまかり通ってる法則がある。戦争にも礼儀と作法は必要だ。 そういう意味じゃ、オレにも選べる権利があるってワケだ。こういう機会は中々無くて新鮮で、悪くない気分だぜ。 以上だ。 必要な情報はもう見せたということだ。これ以上は見せられんね。 売り値の話じゃない、オレの在り方の領分だ。どれだけ積まれても売れないものはある。人も神もそこは同じさ。 なに、そう焦るな。然る時、然る場所が訪れればキチンと話してやるさ。 少なくとも……薪を囲んだ静寂の中でする話じゃない。 しかして待つがいいさ。それまでお互い生きていたら、だがね。
https://w.atwiki.jp/lightnovelcharacters/pages/313.html
生徒会より報告 1・3記のものを通常クラスより隔離し生徒の安全を守る為捕獲されたし 2・捕獲者には生徒会より賞金も用意する。なお金額は記の名前の横参照 3・要捕獲者名簿 上条当麻 (フラグ乱立者・210000000) 堂島コウ (フラグ悪用者・130000000) 衣川健一 (攻略者 ・ 90000000) 紅真九朗 (リアル光源氏・100000000) 相良宗助 (爆弾魔 ・ 3600000) アブデル (変体天使 ・150000000) サモエド仮面(ボン刀破壊魔・ 2500000) 坂井悠二 (二股 ・ 85000000) 4・賞金の請求は生徒会まで 補足・砲撃、空爆の支援は生徒会まで 受理次第可及的迅速に行動に移す 捕捉2・本作戦により上記の者の靴下を入手した者には金一封を授ける 補足3・身体能力、魔術、火器、超能力、虚軸、特異器官、重騎、風水五行、結界術、咒式、MPLS能力 その他の手段によって大規模破壊を行う為の事前許可を得る必要は無い。 ただし、標的が死亡した場合賞金は出ない。注意されたし。 一方通行「てめェに大した怨みはないンだけどよォ。 どうにもいい機会みたいだから潰してやるってンだよ最弱!!」 当麻「嘘つけ!怨みあるだろ。殺気みなぎってるぞ!!って貴様もかぁあああ!!」 高上「ゴメン。こっちも食費がかかってるんだよ。 ほら、あとで賞金山分けにするから…大人しく捕まれぇぇぇぇ!!!」 上条「嫌に決まってんだろうが!!あれか!?いじめか!! 何のいじめだゴルァ!!この理不尽な世界から逃げてやろうじゃねぇかこの野郎!」 高上「あ、こら!待てー!!!」 一方通行「…あーもしもし。ミサカか?あァ。あの馬鹿が逃げた。 …あァ。じゃあ逃亡ルートを先回りすっから、逃走ルートを教えろ」 一般生徒A「 ・・・なあ、これって田村(わたしたちの田村君)はいいのか?」 一般生徒B「ああ、そういえば奴も二股してたよな。」 「ちくしょう、不幸だーっ!」 どんっ 「ぅおぉっ!?危ねぇじゃねーか今の上条さんは危険な香…り……」 「ッッッてーだろがコラァーッ!」 「きききき危険な香りーーー!?いーやーだーーーっ!!!ダレカタスケテーーーーーッ!!」 ドンドンドンッ 「あ……?」 「ボン太スーツ…!相良かっ!?助けに来てくれたのか!」 「ふもっふ(いいから逃げるぞ)」 「…って考えたらおまえも追われてんじゃねーか単に2倍増しじゃん!」 「……ふもっふ(考えたのだが)」 「ん?っつーか何言ってんのか分かんねーぞ」 「ふもーふもふも、ふもっふふもっふ(俺よりもおまえの方が額が二桁も多い)」 「……おい、どうした?」 ガチャリ 「ふもふもふもも、ふもーふもふもっふふもっふ(おまえを連れて、本部に自首した方が被害が少ないと判断する)」 「俺に安息の地は無いのかー!?」 A「名を連ねてる奴らにはかわいそうだけど、 期末テスト終わって12月に入ったらクリパがあるもんなぁ 余計に独り身の寂しさ故、物の怪と化した奴らの目の敵にされるんだろうな まぁあいつらには一緒に踊ったりする相方が沢山いらっしゃるから しょうがないか……俺はBとCと行くとするか」 CAST とある魔術の禁書目録 上条当麻 一方通行 悪魔のミカタ 堂島コウ ROOM NO.1301 衣川健一 紅 紅真九朗 フルメタル・パニック! 相良宗助 天国に涙はいらない アブデル 学園キノ サモエド仮面 灼眼のシャナ 坂井悠二 我が家のお稲荷さま。 高上昇 デュラララ!! 平和島静雄 ラノベ学園一般生徒 Aくん Bくん
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/537.html
…なんだか五月蝿いな… 男の悲鳴らしき声が聞こえる。全く朝っぱらからなんだというのだ。睡眠ぐらいちゃんとさせてくれ。 あまりの五月蝿さに目を開けると、少女が鞭で成人男性を叩くというシュールな光景が入って来た。 何やってんだこいつら?そういう関係というか趣味なのか? そう思ったが私は見なかった事にして、とりあえずのそのそと動き出す。目的はないが、動かずにはいられないのだ。 それにしても、バシバシいう鞭の音や男の悲鳴、小娘の罵倒が五月蝿過ぎる。隣の部屋の人もすごく迷惑だろうな。自分ほどじゃあ無いとは思うが。 ようやく飽きたのか、それとも時間なのか、小娘がボロボロになった男に何かを言い付けると部屋から出て行った。 男は起き上がると、私を持ち上げ、そのまま小娘の後に着いていった。びっこ引いてる左足が非常に痛そうだ。ていうか、何処へ行くのだろう? しばらくすると何かいい匂いがしてきた。どうやら小娘が来た所は食堂らしい。しかし、何故か男だけ中に入ろうとはせず、周りに誰もいないのを確認すると、私の中に入った。 食堂は食事を摂るための所なのに、何故私の中に入る必要があるのか。私には分からないが、少なくとも関係ないことだろう。 しばらくすると男が私の中から、小娘も食堂から出て来て、また何処かへ私を連れていった。全く、忙しない連中だな。もういいや、また寝ることにしよう。 バッグオォォオォン! いきなりの爆発音だったが暢気に寝ていた私はビビらなかった。こんな音はサルディニア上空やローマで体験済みだ。この程度の音が今更何だというのだ。 私はそのまま惰眠を貪った。目の前で何かが蛇に喰われた気もするが気付かなかった事にしよう。一々気にしてたら、フィレンツェ行き特急にもおちおち乗れやしない。 そう思って寝たら今度はまたいい匂いがする。 何処だと思い目を開けると廊下だった。がやがやと声が聞こえてくる。どうやら先程寝た場所から移動してなかったみたいで、何だかあまり寝てなかったらしい。それにしてもリアリティのある爆発音だったな。つかさっきから妬ましそうな目で見るんじゃねえ。ド低脳が。 少しすると何だか変な恰好をした少女が近づいて来て、男に話しかけた。また男が妬ましそうな目で見てきたが無視した。 その後私達は厨房らしきところに連れていかれ、私はパンの切れ端みたいなのをもらった。なかなかうまい。奴の方も凄いスピードで平らげていた。みっともない男だ。 さてこちらは優雅に味わいつつゆっくり食べ終わると奴はいなかった。どっかに行ったらしい。まあ、別に構わないがな… さて、食後の運動をしようかと思ったら、いきなり奴が入って来て、私を無造作に掴むとコック長らしき男に何かを頼んだ。が、断られた。『ナイフ』だとか聞こえてきたような気がするが私には関係ない…って、こいつ今テーブルクロス盗んだぞ!何やってんだ、オイ! 男はばれないように、厨房を残念そーな顔をして出ていった。私は喚きたかったが、どうしようもなく、男に連れ去られてしまった。 To Be Continued...?
https://w.atwiki.jp/negirowa2/pages/86.html
華の悲鳴 ~壊れた硝子の心~ 【19 00】 小豆色の大きなリボンが風に揺れている。 薄紅色の小さなリボンが風と踊っている。 森林地帯から、西に抜けることしばし。 島の中央部から南西部にかけて横たわる小山から、 北西の耕作地帯へと流れている小川がある。 №20:清浦刹那と№15:神坂春姫はそのほとりで放送を聞いた。 放送では上条沙耶の名が読み上げられた。 春姫はそれで涙した。 大体、一時間前のことだ。 春姫は今なお泣き続けている。 彼女の隣に座り川面を眺める刹那は無表情。 しかし、その胸中には焦りがある。 (私は伊藤を探さなくちゃいけないのに) 伊藤誠という少年は優柔不断で移り気、かつ無節操、その上無責任。 さらには、状況にたやすく流される悪癖もある。 分かりやすく言えばダメ人間。 或いは最低男。 にもかかわらず、彼は、思春期の少女を惹きつけて止まぬ何かを持っている。 フェロモンともカリスマともつかぬ、妖しい魅力が。 それを知る刹那だからこそ抱いている確信がある。 (伊藤は今、女と一緒にいる) その女が西園寺世界であればそれでよい。 自分の出る幕は既に無い。 しかし、そこに例えば桂言葉がいるとしたら。 加藤乙女がいるとしたら。 或いは、いまだ知らぬ誰かが居たとしたら。 (伊藤がその女に靡く前に。その女が伊藤に惹かれる前に。 伊藤を押さえておかないと、ダメ) そのうえ死と隣り合わせの吊橋効果も加われば、男女の仲は嫌が応にも加速する。 こんなところで長々と休憩している場合では、ないのだ。 (……春姫、置いていこうか) 刹那がその選択肢の検討を現実的に始めた頃、漸く春姫の涙が止まった。 「許せないよ―――」 腫れた瞼を小川で漱ぎながら春姫が刹那に呟く。 視線を揺れる水面に預けたまま刹那が春姫に問いかける。 「上条を殺した人が?」 春姫の正義感は強い。 幼き日に出会った【あこがれの少年】の背を追いかけ、正しき道を邁進するのが彼女だ。 故に、正しき怒りは問題の根源へと向けられていた。 「違う。あの神父が。このゲームが!」 「……」 刹那は春姫の怒りに己との隔意を感じ取った。 春姫の怒りは義憤と呼ばれるもので、大儀に通じるものだった。 だが、刹那はそんな大それたことは考えてもいない。 割り切っている。 (いずれ自分は死ぬ。世界も死ぬ。伊藤も死ぬ。 私が見知っている人たちは、近いうちに全滅する) 悲観ではない。諦観だ。 現状と事実を彼女なりに評価した末の結論だ。 その避け得ない死までの時間をどう過ごすか。 刹那が考えているのは、それだけだ。 春姫の純度の高い感情を眩しく思う反面、決してその光に手を伸ばそうとは思わない。 清浦刹那は、世間に対してそうした距離感で生きてきた少女なのだ。 「勇ましいことだな」 刹那の内面に浮かんだ春姫への評価は、果たして他者の口から告げられた。 川面に映る夕陽の赤。 その赤よりなお鮮烈な赤の装束を鎧った精悍な男が、小川の向こうにいた。 剣製の英霊・アーチャー。 川幅、目測にて約4メートル。 彼は助走することなくその距離を飛び越える。 刹那と春姫に動揺が走る。 まず二呼吸。 清浦刹那が左右の手に黒鍵を構える。 さらに二呼吸。 春姫もまたFNハイパワーの照準を接近者に合わせた。 「あなたはゲームに乗っている? 乗っていない?」 警戒心を漲らせ、刹那は近づく男に問いを発する。 真剣な問いだった。 対する男の返答は、まず、鼻で笑うことから始まった。 次いで、質問に質問を返した。 「例えば俺が乗っていないと答えれば、お前たちは信じるのか?」 歩み来る男の態度にはあからさまな余裕がある。 刹那と春姫の必死さを弄んでいる。 「例えば俺が乗っていると答えれば、お前たちはかかってくるのか?」 刹那は答えない。春姫も答えない。その余力が無い。 歩み来男の挙動を、言葉を、全神経で以って捉えんとしている。 「ふん。では、あえてこう答えてみようか。 俺はゲームに乗っている。積極的にな」 刹那の判断は名が示す通り、瞬間だった。 「春姫、撃って!」 自らも黒鍵を握り直し、盟友に指示を出した。 対する春姫の動きは、刹那の意図に反したものだった。 「だめだよ刹那ちゃん。この人には殺意、ないから」 春姫は【式守の秘法】を巡る争いで幾分かの修羅場は潜っている。 そこで鍛えた殺気・敵意への感応力は一廉の戦士に比肩し得る。 その感応力を以ってして、春姫は刹那とは別の判断を下したのだ。 目の前の不敵な青年からは害意が感じられないのだから。 ―――感じられなかった、のだが。 真紅の鎧の男は、残り3歩の距離を瞬き1度の間に詰めた。 詰めた上で、腰に差した2本の短剣を其々の手に握り、それを突き出した。 刹那の喉元には陽剣・干将。 春姫の喉元には陰剣・莫耶。 ぎらつく切っ先が皮一枚傷つけることなく、 ピタリと喉笛に接地されていた。 殺気は、行動に遅れてやってきた。 男の宣言と共に。 「これでおまえたちは1回、死んだ」 刹那と春姫の呼吸が止まる。 同時に、2人の耳から全ての音が消えた。 聞こえるのは目の前の真紅の鎧の男の声ばかり。 「で、今度は俺からの質問だ。タカミネコユキを知っているか?」 「……高峰先輩?」 反応を返したのは春姫だった。 返したものの、春姫の頭の中では、この恐ろしい男と小雪とがまるで結びつかない。 「知っているのか。では、名を聞こう」 「神坂春姫」 雌雄一対の剣を再び腰に戻し、噴出していた殺気を器用に収め。 真紅の鎧の男・アーチャーはにこやかに、言った。 「そうか、お前がカミサカか」 と、同時に。 消えていたはずの小川のせせらぎと枝葉のざわめきが、刹那と春姫の耳に蘇る。 空気すら軽くなったような感覚。 それほどの緊張を2人は強いられていたのだ。 それほどの解放を2人は味わったのだ。 「お前は?」 「……」 刹那は、ようやく震えることを思い出した体を自らの腕で強く抱きしめる。 彼女の胸に、アーチャーに対する恐怖や怒りなど湧いてこなかった。 麻痺だ。 身体も、心も、一切が、凍結していた。 「名前を聞いているのだが?」 「き、清浦…… 刹那……」 「そうか、お前は無関係か」 無関係――― 男のこの評価を喜ぶべきなのか、恐れるべきなのか、刹那には分からない。 脳の端がちりりと鳴ったような気もするが、その微かな予兆を追求することより、 目の前の男と春姫とのやりとりを聞き漏らさぬことの方が重要なのだと、 刹那は考えた。 「そのコユキからカミサカへの伝言だ。 お前らを救う用意がある。戦いを避けて、安全なところに隠れていろ。 ……以上だ」 「高峰先輩は無事なのね? 今どこにいるの?」 「息災なのは伝わるが、場所まではわからんな」 刹那は違和感を覚える。 春姫の声が徐々に弾んできていることに。 春姫の顔が喜色に染まっていることに。 (春姫は男を見ていない――― その後ろのコユキという人を見てる) 確かに、表面上は和やかではある。 男は武器を収めている。 あわよくば、生きて帰れる可能性すら示唆されている。 だが、刹那の子羊の本能は警告を発していた。 この恐ろしい男と関わってはならないと。 一刻も早く、ここから離れるべきだと。 「よかったね、春姫。 でも私は伊藤を探さないといけないから…… ここでばいばいだね」 煩悶の末、刹那は別れの言葉を口にした。 探すことと隠れることは、両立しない。 理屈ではある。 しかし、今の彼女にとっては。 一刻も早くこの場を離れる為の理由としての意味合いの方が大きかった。 「じゃあね」 春姫は呆然とする春姫にピースサインを決め、無表情のまま背を向ける。 その手を、春姫が強く握った。 「待って刹那ちゃん。私も行く」 「でも、あなたは―――」 「でもは無し。だって約束したでしょ? 状況が変わったからって刹那ちゃんを裏切るようなこと、私はできない」 刹那にとって、それは意外な申し出だった。 あるいは春姫が自分を引きとめるかもしれないとは思っていた。 春姫の態度や言葉の端々に、自分に対する友情めいた感情を感じ取っていたからだ。 だが、あえて庇護を捨ててまでついて来ようとは露とも思わなかった。 「私たちさ、刹那、春姫の仲じゃない!」 「春姫……」 死地に咲かんとする可憐な友情の花、一輪。 その花を愛でるは愚か、蕾のままに手折ろうとする無粋な手が伸びる。 「それは駄目だなカミサカ。コユキの言う通り隠れてもらわなくては」 刹那の喉元には陽剣・干将。 春姫の喉元には陰剣・莫耶。 ぎらつく切っ先が皮一枚傷つけることなく、 ピタリと喉笛に接地されていた。 「さて、これで2回死んだ訳だが」 アーチャーはやれやれ、と大仰な溜息をつきながら両の手の短刀を腰に戻した。 その間、彼は一度たりとも刹那の方を見なかった。 意識すら彼女に割かなかった。 春姫の瞳を見つめ、春姫の表情を探り、春姫の呼吸を読んでいた。 語る言葉もまた、春姫に対してのみ発せられた。 「殺人者は俺のように親切ではないぞ。 あのまま刃をもう少し前に出して、それで終わりだ。 コユキはな、お前をそのような目に合わせたくないんだ。 下手に動きまわるより隠れていたほうが安全なんだ」 「高峰先輩の気持ちはとっても嬉しいけど、友達は裏切れないよ」 「お前の意思など関係ない。コユキの意思のみが重要だ」 「高峰先輩ならわかってくれるよ」 「俺はお前ほどコユキという女を知らんからな。 付き合いの長いお前がそういうのであれば、きっとそうなのだろう」 刹那は恐怖に痺れる頭で漠然と感じている。 今の刃は、一度目の刃よりも不吉な輝きを増していたと。 「だがダメだ。 マスターの指示で動いている以上、それを否定する別命が与えられん限りはな。 例えコユキがお前の行動を認めるのだとしても、 それを本人の口から直接聞かないことには、意味が無い」 「契約と束縛…… あなたは、悪魔かなにかなの?」 「まあ、似たようなものか。サーヴァントという。実体化した怨霊の一種だ」 引かぬアーチャーに、引かぬ春姫。 刹那の悪い予感は確信に格上げされた。 (こいつは言った。私は【無関係】と。 そう、こいつが、その背後のコユキさんが救おうとしているのは春姫だけ。 だから私は【無関係】。 でも、春姫がこいつの救いの手を払うなら…… 払う理由が私にあるのなら…… もう、私は【無関係】なんかじゃない。 こいつにとっての私は、春姫を救うことを妨げる【邪魔者】だ) 刹那は、そこまで分かっているにも関わらず、逃走しなかった。 不用意な動きがアーチャーを刺激するという判断からではない。 麻痺だ。 恐怖に固まった体が、随意に動かせないのだ。 逃げるに逃げられぬだけだ。 そんな彼女に出来ることは、春姫を説得することだけだった。 「もう…… いいから…… 春姫の気持ちはよくわかったから…… コユキさんの気持ちを汲んであげて…… 私なら大丈夫…… 一人で大丈夫……」 刹那は涙声で春姫に離別の言葉を繰り返す。 引きつった頬の脇にあるピースサインは震えている。 「お前は物分りが良いな。 キヨウラがカミサカだったら話は早いのだが、まったく世の中はままならん」 「でも……」 春姫の反論を封じるべく、アーチャーが動く。 気付けば三度。 刹那の喉元には陽剣・干将。 春姫の喉元には陰剣・莫耶。 ぎらつく切っ先が皮一枚傷つけることなく、 ピタリと喉笛に接地されていた。 「これで3回死んだ。 お前のめでたい頭は、一体何度死んだら理解できるんだ?」 アーチャーは三度、両手の愛刀を腰に提げる。 額に片手をやり、左右に頭を振って、春姫の聞き分けの無さの程をアピールする。 刹那は男の演技懸かった挙動を茫と眺めながら、聞きかじりの雑学を思い浮かべていた。 羊という動物は生命の危機を感じると、肉体と思考を麻痺させる機能があるという。 生存の可能性を放棄することで苦しみを軽減させる、諦観の境地。 それが事実なのか虚構の喩え話なのかは判然としないが――― (私みたいね……) なぜなら刹那は、諦めたから。 自分が、ここから、この男の手から、逃れることを。 なぜなら刹那は、受け入れたから。 自分が、ここで、この男に、殺されることを。 春姫は察することなく、懲りることなく。 未だに真正面から己の義理と人情を押し通そうとしている。 「でも!私はそれが大事なんだって思うの!」 信念を持つ人間は、強い。 他者の言葉に揺れぬから。 裏を返せば。 他者を省みないから。 だから春姫は。 アーチャーの警告の真の意味を理解することなく。 刹那の離別の申し出の裏にある意図に気付くことなく。 ここまで、己の信念を貫いてしまった。 「止むを得ない、か」 アーチャーは失望の溜息と共に、腰の得物を握る。 刹那の喉元には陽剣・干将。 春姫の喉元には陰剣・莫耶。 ぎらつく切っ先が皮一枚傷つけることなく、 ピタリと喉笛に接地されていた。 その干将が。 干将のみが。 つ…… と、横滑った。 (熱っ) 刹那はそう声に出したつもりだった。 しかし唇から言葉は発せられず、代わりに笛のような音が聞こえてきた。 ひぃるるるる…… その音は干将に切り裂かれた刹那の喉笛から発せられていた。 (あ、) 刹那の生は諦観と共にあった。 刹那の死もまた諦観と共にあった。 (やっぱり、ね―――) 清浦刹那の意識は二度と浮上することのない淵の底へと沈んでいった。 とても物分りのいい死に様だった。 「可哀想にな。 キヨウラは1人で行くと言っていたのに、お前がわがままを言うから 殺さざるを得なかったじゃないか」 淡々と。 人ひとり斬殺しておきながら、眉一つ動かさずに。 声の調子を変えずに。 アーチャーは春姫だけに、そう告げた。 「ああああああ!!」 刹那の喉から溢れ出す鮮血を全身に浴びながら、春姫が慟哭する。 悲しみ。無力感。自責。 ありとあらゆる負の感情が渾然一体となって春姫を苛む。 だが、それらどの感情よりも突出し、春姫の五体を駆り立てる感情があった。 怒り。 春姫の手にはFNハイパワー。 今までずっと握られたままだった。 「許さない!!」 弾丸に先駆けて放たれるは春姫の激情。 寸刻遅れて拳銃が火を吹く。 だが、アーチャーの拳がそれより速く、彼女の顔面を打ち抜いた。 手加減も容赦も加えたぬるい一撃。 それでも、軟骨を潰し、鼻血を噴水の如く溢れさせるに十分な打撃だった。 春姫は後方に倒れ込み、FNハイパワーは明後日の方向に弾丸を発する。 「ぎぼっっ!!」 アーチャーは仰向けに倒れている春姫の前髪を鷲掴み、無理やり引き起こした。 そして、春姫の顔を自らの眼前まで持ってくると、一言。 「五体満足で隠せ、とは言われていないわけだが?」 狂猛な殺気を隠すことなく放出し、恫喝した。 春姫は、ただ睨みつけている。 涙が滲んでいる。 体は震えている。 それでも、まだ心は折れていない。 (この男を、許さない) だが、その健気な義憤も、次の一言でひび割れた。 「それで、これからどうするんだカミサカ? まさかキヨウラの遺志を継いで、イトウを探すとは言うまいな? イトウまで俺に殺させるつもりか?」 止めを刺したのは、この一言だった。 「俺は人助けの為なら容赦なく殺すぞ。何人でも殺すぞ。 正義の味方だからな」 春姫の勇気は、義憤は、その心は。 音を立てて砕け散った。 【時間:19 30】 【場所:中央西部・小川 → 中央森林】 【名前:神坂春姫(№15)】 【装備:FN HI-POWER 12/13】 【所持:FN予備弾 13/13 ×2、支給品一式】 【状態:健康、恐慌、鼻骨骨折】 【思考:潜伏逃亡】 1)私と関わった人が殺されるなら、誰とも関わらず隠れていよう 2)刹那、ごめんなさい…… 3)赤い鎧の男(アーチャー)、許さない! 【時間:19 30】 【場所:中央西部・小川 → 北方向】 【名前:アーチャー(支給品№03)】 【装備:干将・莫耶、黒鍵×6(←清浦刹那)】 【所持:なし】 【状態:健康】 【思考:小雪に従う】 1)コユキの命に従い、存命中のはぴねす!組を探し、身を隠すことを勧める 2)サーヴァントとして呼ばれた以上、マスターであるコユキを優勝に導く 3)上記の参加者以外は基本的に殺害するつもり。特に衛宮士郎は自らの手で抹殺したい 4)いずれ小雪と合流する ※刹那の支給品一式はその場に放置 ※小雪キルポイント 02/10 【№20 清浦刹那 死亡 残り48人】 時系列順で読む 前話 KISS×100 次話 彼女たちの流儀 投下順で読む 前話 誰かのために出来ること 御剣冥夜編 次話 オレと彼女は主従なカンケイ 決意の第一歩 神坂春姫 勇者からは逃げられない!? 決意の第一歩 清浦刹那 GameOver 朱と紅 ~アカとアカ~ アーチャー 戦場デ少女ハ心ヲサガス?
https://w.atwiki.jp/poke_ss/pages/2254.html
4ページ目 その時若い男の悲鳴が ババア「うひゃああああああああああああああ」 若い男「ぎゃああああああああたすけてくれ…」 女たち「きああああああああああああああああああ」 若い男「やめてやめてくれ…」 ババア「むしゃむしゃ^ ^お前の腕、美味いでヽ(;▽;)ノ」 セール「(情けねえ男だな…え?ババアが男を食べて…る…?)」 若い男がババアに頭から食われている ババア「久しぶりの人間の肉はホンマ美味いわい☆* .。. o(≧▽≦)o .。. *☆」 女たち「きああああああああああああああああ」 ババア「やい!メスガキ共!!!ワイは男しか食わへんから安心せえ☆~(ゝ。∂)」 女たちとセール含む男たち「きあああああああああああああああああああ」 ババア「どけ、ジジイ邪魔や!ワイは若い男しか食わんのや!若い男はおらんかの?はよでてこいや!o(`ω´ )o」 セール「どいてくださいどいてください、すいません」 ババア「おやおや向こうに若い男がおるなやなwww逃げても無駄やで☆」 セール「食われるか外へ飛び降りるかどうしよ?ババアなんかに食われたくはないから飛び降りる…」 セールはドアを蹴っ飛ばして電車から外に飛び降りた 次へ トップへ